RTX 4090

概要

RTX 4090は、NVIDIA社が開発した最高性能のコンシューマー向けGPUです。ローカルLLM(大規模言語モデル)の運用において、最も優れた性能を発揮するハードウェアの一つとして位置づけられています。

24GBの大容量VRAMと16384個のCUDA Coresを搭載し、大規模なAIモデルでも効率的な推論処理を実現します。

主要スペック

  • VRAM: 24GB GDDR6X
  • CUDA Cores: 16,384個
  • RT Cores: 128個(第3世代)
  • Tensor Cores: 512個(第4世代)
  • ベースクロック: 2,230 MHz
  • ブーストクロック: 2,520 MHz
  • メモリ帯域幅: 1,008 GB/s
  • 消費電力: 450W(TGP)

ローカルLLMでの利点

大容量VRAMによる大規模モデル対応

24GBの大容量VRAMにより、13B〜30Bパラメータクラスの大規模言語モデルを量子化なしで動作させることが可能です。例えば、Llama 2 13BCode Llama 34B(量子化版)を快適に実行できます。

高速推論処理

第4世代Tensor Coresにより、FP16やBF16精度での高速なAI推論が実現されます。トークン生成速度は毎秒50-100トークン以上を達成し、リアルタイムな対話体験を提供します。

マルチモーダル対応

大容量VRAMにより、テキストと画像を同時に処理するマルチモーダルLLM(LLaVAGPT-4V互換モデルなど)も効率的に実行可能です。

推奨構成

システム要件

  • CPU: Intel Core i7-12700K以上またはAMD Ryzen 7 5800X以上
  • RAM: 32GB以上(64GB推奨)
  • 電源: 850W以上(80+ Gold認証推奨)
  • PCIe: PCIe 4.0 x16スロット
  • ケース: 3スロット占有対応、十分なエアフロー

開発環境

  • CUDA: 12.0以上
  • PyTorch: 2.0以上(CUDA対応版)
  • Transformers: 4.30以上
  • bitsandbytes: 量子化対応

実用例

対応モデル例

  • Llama 2 13B: FP16で完全ロード可能
  • Code Llama 34B: 4bit量子化で動作
  • Mistral 7B: FP16で余裕のある動作
  • Vicuna 13B: 高速な対話生成
  • LLaVA 13B: 画像理解付きチャット

パフォーマンス指標

  • Llama 2 7B: 約80-100 tokens/秒
  • Llama 2 13B: 約50-70 tokens/秒
  • Code Llama 34B(4bit): 約20-30 tokens/秒

注意点

消費電力と冷却

450WのTGP(Total Graphics Power)により、高性能な電源ユニットと適切な冷却システムが必要です。ケース内温度管理に十分注意してください。

価格とコストパフォーマンス

高性能である反面、高価格帯のGPUです。用途と予算を十分検討し、RTX 4080RTX 4070 Tiとの比較検討も推奨します。

アプリケーション対応状況

一部のローカルLLMツール(text-generation-webuiLM StudioOllamaなど)では、最適化が進んでいない場合があります。事前に対応状況を確認してください。

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