FastAPI

プログラミング言語 | IT用語集

この用語をシェア

概要

FastAPIは、Python 3.6+ で開発された高パフォーマンスな現代的Web APIフレームワークです。Pythonの標準ライブラリであるtype hintsをフル活用し、自動的なデータ検証、シリアライゼーション、APIドキュメント生成を提供します。Starletteをベースとした非同期処理により、Node.jsやGoに匹敵する高速なパフォーマンスを実現しています。

特徴

  • 高パフォーマンス:非同期処理でNode.jsやGoに匹敵する高速な処理
  • 自動ドキュメント生成:OpenAPI(Swagger)ドキュメントの自動作成
  • Type Hintsフル活用:コードの可読性とIDEサポートの向上
  • 自動データ検証:Pydanticモデルによるリクエスト/レスポンスの検証
  • WebSocketサポート:リアルタイム通信のネイティブサポート
  • グラフィカルAPIサポート:GraphQLやStrawberryとの連携
  • テスト機能:TestClientによる簡単なユニットテスト

アーキテクチャ

FastAPIは以下のモダンなアーキテクチャパターンを採用しています:

  • ASGI(Asynchronous Server Gateway Interface):非同期処理の標準インターフェース
  • Dependency Injection:コンポーネント間の疑結合とテスタビリティの向上
  • Middleware System:CORS、認証、ロギング等の横断関心事
  • Path Operations:HTTPメソッドとURLパスの組み合わせでエンドポイント定義
  • Request/Response Models:Pydanticモデルによる型安全なデータの扱い

主な用途

  • RESTful API開発:高パフォーマンスなREST APIサービス
  • マイクロサービスアーキテクチャ:分散システムのコンポーネント
  • ML/AI API開発:機械学習モデルのデプロイメントと推論API
  • リアルタイムアプリケーション:WebSocketを使ったチャット、ダッシュボード
  • データパイプライン:データ処理ワークフローのAPIインターフェース
  • モバイルアプリバックエンド:iOS/AndroidアプリのAPIサーバー

パフォーマンス

FastAPIの優秀なパフォーマンス特性:

  • 高速処理:非同期処理でNode.js、Goに匹敵するスループット
  • 低メモリ使用量:効率的なメモリ管理とリソース使用
  • 高い同時接続数:非同期処理による優秀なスケーラビリティ
  • ストリーミング処理:大きなファイルアップロード/ダウンロードの効率的処理
  • キャッシュ機能:Redis、Memcached等との簡単な連携

エコシステム

FastAPIを支える豊富なライブラリ群:

  • Pydantic:データ検証とシリアライゼーションライブラリ
  • SQLAlchemy:Pythonの代表的なORMライブラリ
  • Tortoise-ORM:非同期処理に最適化されたORM
  • Databases:非同期データベースアクセスライブラリ
  • Celery:非同期タスクキューとバックグラウンド処理
  • pytest:FastAPIアプリケーションのテストフレームワーク
  • Uvicorn/Gunicorn:高パフォーマンスASGIサーバー
  • Docker:コンテナ化とデプロイメント

💡 FastAPI選択のポイント

FastAPIは高パフォーマンスと開発効率の両立を実現したモダンなフレームワークです。特にAPIファーストな開発、機械学習モデルのデプロイメント、マイクロサービスアーキテクチャに最適で、Pythonエコシステムの中で最も注目されているWebフレームワークの一つです。

この用語についてもっと詳しく

FastAPIに関するご質問や、システム導入のご相談など、お気軽にお問い合わせください。