RESTとは
REST（Representational State Transfer）は、2000年にRoy Fieldingによって提唱されたWebサービス設計のアーキテクチャスタイルです。HTTPプロトコルの特性を活かし、シンプルで拡張性の高いWeb APIを構築するための原則を定義しています。
RESTの6つの原則
RESTアーキテクチャは、クライアント・サーバー、ステートレス、キャッシュ可能、統一インターフェース、階層化システム、コードオンデマンド（オプション）の6つの制約で構成されます。これらの原則に従うことで、スケーラブルで保守性の高いシステムを構築できます。
リソース指向設計
RESTでは、すべての情報をリソースとして扱います。各リソースはURIで一意に識別され、HTTPメソッド（GET、POST、PUT、DELETE等）を使用して操作します。この明確な設計により、APIの理解と利用が容易になります。
ステートレス通信
RESTful APIは、サーバー側でセッション状態を保持しません。各リクエストは独立しており、必要な情報をすべて含んでいます。これにより、サーバーのスケーラビリティが向上し、システムの信頼性が高まります。
HTTPメソッドの活用
RESTでは、HTTPメソッドを適切に使用します。GETはリソースの取得、POSTは新規作成、PUTは更新、DELETEは削除を表します。これにより、APIの動作が直感的で予測可能になります。
表現の多様性
RESTでは、同じリソースを複数の形式（JSON、XML、HTMLなど）で表現できます。クライアントはContent-Typeヘッダーで希望する形式を指定でき、柔軟なデータ交換が可能です。
実世界での利用
RESTful APIは、Twitter、Facebook、Google、Amazonなどの主要なWebサービスで採用されています。そのシンプルさと拡張性から、マイクロサービスアーキテクチャやモバイルアプリケーションのバックエンドとしても広く使用されています。