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エッジコンピューティングとは、データ処理をネットワークの端(エッジ)に近い場所で行うコンピューティング手法です。従来のクラウドコンピューティングでは中央のデータセンターで処理していたタスクを、ユーザーやデバイスにより近い場所で実行することで、レスポンス時間の短縮と帯域幅の節約を実現します。
IoT機器やモバイルデバイスから生成される大量のデータを効率的に処理するため、エッジサーバーやゲートウェイデバイスに処理能力を分散配置します。これにより、自動運転、リアルタイム映像解析、産業IoTなどの低遅延が要求されるアプリケーションにおいて、数ミリ秒レベルの応答速度を実現できます。
実際の応用例として、スマートシティのセンサーネットワーク、小売店での顧客行動分析、製造業の予知保全システムなどがあります。AWS IoT Greengrass、Microsoft Azure IoT Edge、Google Cloud IoT Edgeなどのプラットフォームが、エッジコンピューティングの導入を支援しています。