Oracle Database

データベース・ストレージ | IT用語集

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Oracle Databaseとは

Oracle Databaseは、Oracle Corporation(旧Oracle Systems Corporation)が開発・提供するエンタープライズ向けリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。1979年の初版リリース以来、世界最大手の商用データベースとして、大規模企業システムの中核を支えています。

Oracle Databaseの主要な特徴

  • 高いパフォーマンス:大量のデータと同時アクセスを効率的に処理
  • 高可用性:Oracle RAC(Real Application Clusters)による冗長化
  • 強力なセキュリティ:多層防御と細かなアクセス制御
  • 自動化機能:Auto Tuning、Self Management機能
  • スケーラビリティ:ペタバイト級のデータ処理に対応

主要なエディション

エディション 対象 主な機能
Express Edition (XE) 個人・小規模開発 無料、機能制限あり
Standard Edition 2 中小規模システム 基本機能一式
Enterprise Edition 大規模エンタープライズ 全機能、高可用性オプション
Cloud Edition クラウドネイティブ クラウド最適化機能

Oracle Databaseの基本構成要素

1. インスタンス

メモリ構造(SGA、PGA)とバックグラウンドプロセスの集合体で、データベースにアクセスするためのランタイム環境です。

2. データファイル

実際のデータを格納する物理ファイル群で、表領域(Tablespace)として論理的に管理されます。

3. 制御ファイル

データベースの物理構造情報とメタデータを格納する重要なファイルです。

4. REDOログファイル

データベースの変更履歴を記録し、障害時の復旧に使用されます。

Oracle SQL言語の特徴

-- Oracle SQL + PL/SQL の例
DECLARE
    engineer_name VARCHAR2(50);
    skill_count NUMBER;
BEGIN
    SELECT name, skill_count 
    INTO engineer_name, skill_count
    FROM engineers 
    WHERE id = 1;
    
    IF skill_count > 5 THEN
        DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(engineer_name || 'はシニアエンジニアです');
    ELSE
        DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(engineer_name || 'はジュニアエンジニアです');
    END IF;
    
EXCEPTION
    WHEN NO_DATA_FOUND THEN
        DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('エンジニアが見つかりません');
END;
/

-- パーティション表の例
CREATE TABLE sales_data (
    sale_id NUMBER,
    sale_date DATE,
    amount NUMBER,
    region VARCHAR2(50)
) 
PARTITION BY RANGE (sale_date) (
    PARTITION p2023 VALUES LESS THAN (DATE '2024-01-01'),
    PARTITION p2024 VALUES LESS THAN (DATE '2025-01-01'),
    PARTITION p_max VALUES LESS THAN (MAXVALUE)
);

高可用性機能

Oracle RAC(Real Application Clusters)

複数のサーバーインスタンスで同一データベースを共有し、高可用性と負荷分散を実現します。

Data Guard

プライマリデータベースの変更をスタンバイデータベースに自動同期し、ディザスタリカバリを提供します。

Flashback機能

人的ミスや論理的障害からの高速復旧を可能にします。

Autonomous Database(自律データベース)

Oracle CloudのフラッグシップサービスとしてAIを活用した自律データベースを提供しています:

  • Autonomous Data Warehouse (ADW):分析ワークロード向け
  • Autonomous Transaction Processing (ATP):OLTP向け
  • Autonomous JSON Database:ドキュメント指向データベース

自律機能の特徴

  • Self-Driving:自動プロビジョニング、チューニング、アップグレード
  • Self-Securing:自動セキュリティパッチ、暗号化
  • Self-Repairing:自動バックアップ、障害復旧

主要な管理ツール

Oracle Enterprise Manager (OEM)

包括的なデータベース管理ツールで、パフォーマンス監視、チューニング、バックアップ管理を統合的に提供します。

SQL Developer

開発者向けのIDE(統合開発環境)で、SQLの作成、実行、デバッグ機能を提供します。

RMAN(Recovery Manager)

データベースのバックアップ・リカバリを自動化・最適化するユーティリティです。

Oracle Databaseの用途

1. 基幹業務システム

ERP(Enterprise Resource Planning)、CRM、財務会計システムなどのミッションクリティカルなシステム。

2. データウェアハウス

大量の履歴データを蓄積し、ビジネスインテリジェンス分析のベースとなるシステム。

3. 金融・決済システム

銀行の勘定系システム、証券取引システム、決済処理システムなど高信頼性が要求される分野。

4. 通信・エネルギー

電話課金システム、電力管理システムなど大量のトランザクション処理を行うシステム。

Oracle認定資格

  • OCA(Oracle Certified Associate):基礎レベル
  • OCP(Oracle Certified Professional):実務レベル
  • OCM(Oracle Certified Master):エキスパートレベル
  • Oracle Cloud Infrastructure認定:クラウド専門

Oracle Databaseの将来性

Oracle Databaseは長い歴史を持ちながら、現在も積極的に進化を続けています:

  • AIとの統合:機械学習アルゴリズムのデータベース内実行
  • クラウドファースト:マルチクラウド対応の強化
  • コンテナ化:Kubernetes環境での運用最適化
  • マイクロサービス対応:分散システムでの利用促進
  • In-Memory Computing:メモリ内処理による高速化

エンタープライズ分野におけるリーディングポジションを維持しながら、クラウドネイティブな環境にも適応し、現代のIT基盤として重要な役割を果たし続けています。

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