この用語をシェア
概要・定義
Google Cloud Platform(GCP)は、Googleが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームです。2008年にGoogle App Engineからサービスを開始し、現在ではコンピューティング、ストレージ、ビッグデータ、AI・機械学習など、幅広いサービスを提供しています。
GCPの最大の特徴は、Googleが自社のサービスで使用しているのと同じインフラストラクチャを提供していることです。これにより、世界最高レベルのスケーラビリティ、パフォーマンス、信頼性を実現しています。
主要な特徴・利点
1. グローバルインフラストラクチャ
Googleが世界中に構築している高速プライベートネットワークを利用できます。
2. ビッグデータ・アナリティクスの先進性
BigQuery、Dataflow、Pub/Subなど、大規模データ処理とリアルタイムアナリティクスに優れています。
3. AI・機械学習の先進性
TensorFlow、Vertex AI、Cloud Vision APIなど、Googleの最先端のAI技術を活用できます。
4. コンテナオーケストレーションの先駆者
Google Kubernetes Engine(GKE)はKubernetesの総本山であり、コンテナオーケストレーションの最新技術を提供します。
主要サービス
コンピューティング
- Compute Engine: 仮想マシンインスタンス
- App Engine: サーバーレスアプリケーションプラットフォーム
- Cloud Functions: サーバーレス関数実行環境
- Google Kubernetes Engine: マネージドKubernetesサービス
ストレージ
- Cloud Storage: オブジェクトストレージ
- Persistent Disk: ブロックストレージ
- Filestore: マネージドNFSファイルストレージ
データベース
- Cloud SQL: マネージドリレーショナルデータベース
- Cloud Spanner: グローバル分散データベース
- Firestore: NoSQLドキュメントデータベース
ビッグデータ・アナリティクス
- BigQuery: サーバーレスデータウェアハウス
- Dataflow: ストリーム・バッチデータ処理
- Pub/Sub: メッセージングサービス
- Cloud Composer: ワークフローオーケストレーション
AI・機械学習
- Vertex AI: 統合機械学習プラットフォーム
- Cloud Vision API: 画像解析AI
- Cloud Natural Language API: 自然言語処理AI
- Cloud Translation API: 翻訳AI
使用例・実装方法
gcloud CLIでのリソース作成
# Compute Engineインスタンスの作成
gcloud compute instances create my-instance \
--zone=us-central1-a \
--machine-type=e2-medium \
--image-family=ubuntu-2204-lts \
--image-project=ubuntu-os-cloud