オンデバイスAI

AI PC | IT用語集

オンデバイスAIとは

オンデバイスAI(On-Device AI)は、クラウドサーバーに依存せず、ローカルデバイス(PC、スマートフォンなど)上でAI処理を実行する技術です。NPUの登場により、高性能かつ低消費電力でAI推論が可能になり、Copilot+ PCではRecall、Live Captions、Cocreatorなど、多くの機能がオンデバイスAIで実現されています。

クラウドAIとの比較

項目 クラウドAI オンデバイスAI
プライバシー△ データを外部送信◎ ローカルで完結
応答速度△ ネットワーク遅延あり◎ 即座に応答
オフライン動作× 不可◎ 可能
コスト△ サブスク費用◎ 追加費用なし
AI性能◎ 非常に高性能○ 中~高性能
モデルサイズ◎ 大規模モデル可能○ 小~中規模モデル

オンデバイスAIのメリット

1. プライバシー保護

  • データがPC外に出ない
  • 機密情報も安心して処理可能
  • 企業の情報漏洩リスク低減

2. 高速応答

  • ネットワーク遅延がゼロ
  • リアルタイム処理が可能
  • ビデオ会議などで遅延なし

3. オフライン動作

  • インターネット接続不要
  • 飛行機内、地下、海外でも利用可能
  • ネットワーク障害時も動作

4. コスト削減

  • クラウドAPI費用不要
  • データ通信量削減
  • 長期的なコストメリット

Copilot+ PCでのオンデバイスAI機能

  • Recall:画面履歴の記録・検索
  • Live Captions:リアルタイム字幕・翻訳
  • Cocreator:AI画像生成
  • Windows Studio Effects:ビデオ会議エフェクト
  • 音声認識:オフラインでの音声入力

技術的な実現方法

モデルの軽量化

  • 量子化:モデルサイズを1/4~1/10に圧縮
  • SLM(Small Language Model):PC上で動作する小型モデル
  • 蒸留:大規模モデルの知識を小型モデルに移植

ハードウェア最適化

  • NPU活用:専用ハードウェアで高速化
  • ユニファイドメモリ:CPU/GPU/NPUでメモリ共有
  • INT8演算:整数演算で高速化

オンデバイスAIの課題

  • モデルサイズ制限:大規模モデルは実行困難
  • 精度のトレードオフ:クラウドAIより精度がやや低い場合も
  • ハードウェア要件:高性能NPUが必要
  • モデル更新:最新モデルへの更新がやや遅れる

ハイブリッドアプローチ

最適な解決策は、オンデバイスAIとクラウドAIの併用です:

  • 軽量タスク:オンデバイスで高速処理
  • 高度なタスク:クラウドで高精度処理
  • プライバシー重視:オンデバイス優先
  • 性能重視:クラウド優先

まとめ

オンデバイスAIは、プライバシー保護、高速応答、オフライン動作を実現する技術で、Copilot+ PCのNPUにより実用化が進んでいます。クラウドAIと比べて性能面では劣る場合もありますが、日常的なAI機能には十分な性能を持ち、プライバシーとコストの面で大きなメリットがあります。

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